ナレッジエース

SEOはSearch Engine Optimizationの略で、Webサイトを検索エンジンに対して最適化することです。

大変話題になって関連書籍も多く出版されたので、Webに興味のある方であれば内容もご存じのことでしょう。

それらの書籍では大体、効果的なマークアップの方法や、外部からのリンクの重要性について解説されていると思います。

しかししかし、私は今後もそれらの方法だけで検索結果上位に生き残れるとは思いません。(SEOだけに頼ったサイトは淘汰されてしまうことになるでしょう。)

また、上位に表示されたところで訪問者が内容を読んでくれるかということにも疑問を感じます。

Webサイトは、検索エンジンだけではなく、もっと訪問者に最適化する必要があります。

(SVOはSite Visitor Optimizationの略で、私が勝手に考えました。)

ナビゲーション

私自身、残念ながら商用サイトを作った経験はありませんので、とりあえず個人サイトについての話をしましょう。

読者として他のサイトを訪れたとき、ひとつ私が気になる点は、トップページへのリンクが分かりづらいサイトが存在するということです。

せっかく面白い記事を見つけて、さてこれはどんなサイトだろうと思ったときに、肝心のトップページへのリンクが見つけづらいと、URLのお尻を削りながら階層を登って探す必要が出てきてしまいます。

ブログであればブログ名の見出しにリンクを設定するのが一般化しているので、これを実践するのが効果的かと思います。

また、個別の記事を読み終わった後、読者の新たな興味を引くためには、前後の記事や関連記事、お勧め記事などへのリンクを自然な位置に配置するのがよいでしょう。

特に前後の記事へのリンクは、これによってページをめくるように次々読み進めることができるため、PVの増加に大きく貢献してくれる可能性があります。

トップページへのリンクと、別ページへのリンク、どちらにも共通しているのは、ユーザの行動を予測し、それに沿ったナビゲーションを設置するということです。

Webサイトをデザインする際には、読み手がどのような要求を持ってそのページを訪れるかを、あらかじめよく検討してみる必要があります。

エモーショナルデザイン

人は見た目が8割とよく言われますが、Webサイトにも似たようなことが当てはまります。

キーワードやリンクをページ内に大量に埋め込むことで検索結果の上位に表示されているサイトは、私もよく開いてしましますが殆ど読むことはありません。

見た目のよい人が信頼されるように、デザインの優れたサイトが信頼されるという現実があります。

昨今のWeb2.0ブームでは、デザインのすぐれたWebサービスが沢山現れてきました。

Ajaxやロングテールばかりがとり上げられたWeb2.0ですが、私はこのデザインの変化も大きな要素であったと感じています。

使っていて楽しい、読んでいて楽しいというのは重要な要素であり、いつの間にかそれが信頼性にもつながっているわけです。

デザインは効率だけでなく、感情にうったえかけることも必要になります。

SEOだけじゃなく

私は何もSEOを否定しているわけではありません。

ただ、それだけに頼ってはいけないということです。

最低限のものとして、適切なSEOは必要です。

何かえらそうなことを書いていますが、恥ずかしながら私のサイトはまだ今日現在Googleに登録されていません。

SEOとSVOは、私自身のサイトにとっても、今必要なことですorz

参考書籍

○ユーザ中心ウェブサイト戦略

主に商用サイトの設計手法について書かれた本ですが、個人サイトにも生かせるヒントは沢山ありました。

サイトの目的、ターゲットユーザ、ユーザのニーズを明確にした上でシナリオ策定を行う。「本当のニーズ、本当の気持ちは実はユーザ本人にも分からないことが多い。」「意見よりも行動を重視した方が、より成功率の高い検討が行える。」

追記(2007/07/10)

秋元@サイボウズラボ・プログラマー・ブログ: ついにページビューによる測定が最重要でなくなりそう
ちょっと視点は違いますが、いよいよ世間的にも訪問者指向の動きが現れてきました。GoogleもAnalyticsで訪問者の振る舞いを捕らえ、検索結果に反映していると言われています。最近では「○○するための××個の方法」のような釣りタイトルが溢れかえっていますが、これで一時的なトラフィックを集めることは出来ても、そこから継続的なアクセスを生み出せるかは疑問です。今こそ本来の実用的コンテンツが見直されるべきではないでしょうか。