Macでは「TextMate」というシェアウェアのテキストエディタが、海外のWeb系プログラマなどに人気らしいです。
特にRuby On Railsの開発デモスクリーンキャストなどでよく見かけるとのことで、シンプルな画面構成ながら、コーディングを支援する仕組みがいろいろ詰まっている模様。
そして現在、このTextMateのWindows版ともいうべきソフト「Intype」が目下開発されています。
試しに使ってみましたが、これがなかなか面白い。
以下、簡単にIntyepの機能と特徴などを紹介します。
なお、Intyepは将来的にシェアウェアになるとこのことですが、現在はアルファ版がフリーで公開されており、自由に試してみることができます。(記事投稿時のバージョン:Intype Alpha 0.2.1.328)
スニペット
現在の所、Intype一番の特徴はなんといってもスニペット機能です。
スニペットは、直訳すると「断片、短い抜粋」などとなるようですが、エディタの世界では特に「定型文」の挿入を行う機能の名前として見かけます。
これまでも右クリックのメニューなどからスニペットを呼び出せるIDEは存在していましたが(よくは知りませんがVisualStudioとか)、Intypeの場合はキーワード入力後にTabキーをクリックすることでスニペットが貼り付けられます。
これは見てもらった方が分かりやすいと思うので、紹介の短いビデオを作ってみました。
以下からご覧くださいませ。
いやはやこれは快適。
面倒なコードの入力は殆どエディタに任せて、必要な部分だけスピーディーに入力していけるようになっています。
テキスト操作
残念ながら、アルファ版である現時点においてスニペット以外にそれほど派手な機能はないのですが、テキスト操作にはいくつかの便利な機能が搭載されています。
Intype [Text]Menu
- Convert to Lowercase/Uppercase
- 選択範囲を小文字/大文字へ変換します
- Indent/UnIndent Lines
- 選択列をまとめてインデント/アンインデントします
- Duplicate Lines
- 選択列を複製します
- Move Lines Up/Down
- 選択列を上/下に移動します
それぞれショートカットキーも設定されているので、慣れればだいぶ作業効率が上がるかもしれません。
あと、このエディタは設定に多彩な表示テーマが用意されており、テキストエリアの見た目を好みに合わせて替えられます。(しかも配色のセンスがいい)
課題
とはいえ、まだまだアルファ版。
メインエディタとしての実用にはほど遠い現実もあります。
まず、検索・置換えの機能がありません。
これは致命的。
また、文字コードの対応もUTF-8とShift_JISのみで、国内のウェブでよく使われているEUCに対応していないのが残念。
タブ切り替えもできないので、残念ながらTextMateどころか一般的なテキストエディタにあるべき機能もまだ揃っていない印象です。(個人的には、フォルダツリーが表示できないのでファイルの管理が面倒。)
このあたりは今後の開発に期待したいところ。
このスニペット機能が広く認知されるようになれば、他のテキストエディタにも同じような機能が搭載されたり、単体の支援ツールなどが出てくるかもしれません。
秀丸の次期バージョンには単語補完機能が搭載されるようで、手段は違えど同じような方向に進んでいるような気もします。
参考リンク
Intype
公式サイト。ダウンロードはこちらから。
Intype - Screencasts category
公式の機能紹介ビデオ。旧バージョンのものも合わせて3本が配信中。
Mの生態: 『Intype』 ついに登場!TextMate for Windows
日本語対応で開発に協力されているとのこと。ありがたや。
huixingの日記 - textmateのようなwindows用エディタintype
他プラットフォームへの移植も考慮されているらしい。やる気が心強いです。
追記(2007/07/28)
プログラマ向けのエディタをお探しの方には、Vimもお勧め。
Comments»
[…] 海外のプログラマーにことのほか人気なMac専用のテキストエディタ“TextMate”のWindows版とも言えるエディタがスゴイ。 何がスゴイってコーディングの補助機能。 とにかく次のムービーを見て欲しい。 »Intype機能紹介※音声有り ・・・どうだろうか。その生産性の高さが分かるのではないか。 まだα版と言うことで検索・置換機能がなかったりとテキストエディタとしての実力はイマイチだが、今後が楽しみなソフト。 »Intype公式サイト »元ネタ「コーディング特化テキストエディタ Intypeの特徴 - ナレッジエース」 »元ネタ「Intype - 関心空間」 […]